余命半年といわれ、一度目の入院から二度目の春を迎え再入院のその日。我が家のすぐちかくにある有名な大きな川沿いには、桜の花が満開で、春風に枝が揺らされ、桜の花びらが川面におちていく姿をみて、物哀しさで一杯になった記憶があります。車中からみたその桜を二度とみることもなく、亡き母は翌年に他界。いまでも、桜の季節は哀しさと新しい一歩を踏み出す季節だという認識が高く、お花見気分にはなれない自分がいるのが現実です。桜の花の絢爛さと共に、わびしさも募るのは私だけではないかも。