映画

 何年ぶりだろうか、映画を見に行きました。日比谷シャンテ前のTOHOシネマズにて『わたしを離さないで』。日曜日にインターネットで座席指定してチケット申し込み済みにしました。特に平日なので多くはないと思っておりましたのでよかったのですが、窓口でチケット買うのも面倒くさいので。
 なぜかいきなり見たくなって見たという感じです。すがすがしい映像に加え、かなり深い映画です。誰かの命を救うために、他人の命を終わらせること、そのために純粋培養のように育てられた子どもたちの最初から最後までという感じの映画です。その"誰かのため"に差し出す人は人として生きることを与えられないとしたら。
 主人公ら3人の男女の思春期から"終了"までの心の葛藤。美しい映像に隠された恐ろしい事実。本当にこのようなことがあるとするならば・・と考え得ざるをえなかった映画でした。
 吹き替え版ではないので、どちらかというと、英語できちんと聞いて読み取ったほうが私はいい映画だと思います。戸田奈津子さんの意訳しすぎる翻訳にちょっといらいらしながらみておりました。全体的に"あなたならどうする?どう考える?"と問いかけられているような間が非常に多く、戸田さんの翻訳された字幕がとっても機械的に見えてしまいました。せりふが割りと少ない映画だと感じましたし、高校生ぐらいでも十分わかりますよ。ぜひ英語で見てほしいですね。
 人の『命』というのは、何を基準に尊いものなのか・・考えさせられます。通常のエンドロール時とは違い、かなり皆さん、ん〜と唸る感じでざわつくことなく静かでしたね。ちょっと重い映画なので、カップルには不向きです。