優先席

 先日メトロにて、帰宅途中の電車で。いつもの込み具合でしたが、ふとみると優先席が一人分だけ空いていた。その電車ではもうあとは最寄り駅まで直行だったので、すわらせてもらうことに。すると・・・反対側の優先席に小柄な70代後半から80代ぐらいのおばあさん。混んだ電車のなかでも、人をかきわけるようにしてこちら側を見ている。いやなにかしら観察している。なんかやだなあこういう人って。。とおもっていた。同じ駅でどっと人がおりる瞬間に、私のとなりにすわっていた女子高校生に、
 『ここはほら、オレンジ色の優先席だから携帯はだめよ。ねっねっ。ダメだからね』
っと。なんだそれがいいたかったのか。言葉は丁寧だが、なんかいやらしい。注意喚起する人を探しているようなそぶりに私はかなりの不快感だった。確かに、優先席では電源を"切る"ことになっているが、"切る"ことはできない、いや、しないとおもう。どう考えても人間的な行動に反しているような行動規制だと私はおもうが。ペースメーカーを使っている人は外見ではわからないから、確かに切っておくほうが当然よいはずだと思う。切れないのなら、そのあたりには、居ないということもやればできるとおもう。"切る"ができないなら、"使わない"ようにしようと私はその席にすわったら携帯をバッグから出すことはほとんどしない。
 ちなみに、そのときは、携帯ではなく本を取り出そうとしていたのだが、バッグの中でひっかかってなかなか取り出せずにいた。その間ずーーっとおばあさんこちらをみてる雰囲気。
 なによ
って普通の人であればそういう感情になってしまうのは当然だろう。
 注意するという行為は勇気がいるが、いままでそういう注意をしてくれた人をみるとほとんど、喧嘩ごし、どなりつける。それも女性が多い。ヒステリックになってもねえといつも遠目だが、ああいう時の感情は何なのであろうか。叱る、怒るではなく、促すというのは難しいものだ。
 反対にあからさまに、ああいうマナー知らずが世の中には多いんだとグチグチいい続けるひともいるし。日本人はそういう部分が下手なのかもしれない。以前集団心理学を勉強してみたのだが、人間は、1対1のときより、周囲に沢山の人がいるときの方が行動が大きくなっていくという。いいことも悪いことも、集団の中に自分がいたら、やはり考え方や行動がかわるのかもしれない。