電車の中

 ちょっとでかけた帰りのメトロ。わたしが座っていた座席の左右一席ずつ空いていた。途中の駅から父と小学生の娘と二人で乗られてきた。わたしが一つ席をずらせばその二人は座れます。なので、さっと席を横にゆずり、どうぞと。
 父『すみません』
 娘『・・・』
座った二人。父はすぐさま、イヤホンを取り出しipodで音楽?を聞き始め、手には携帯電話でメール打ち。娘は、かばんから取り出したDSでなにやらペンを動かし始めた。おりるまで会話のない二人。
 昨日せっかくNHK元アナウンサーの山根氏の話をきいて、いろいろな思いで国を考え子供を考え・・としている方々がいらっしゃるのに、現実は、こんなもんなんだよねっと変な納得をしてしまった。
 この二人をみていてわたしは思った。家でどんな会話をしているのだろうか。お父さんお母さん自身が、ありがとうという言葉を発していないのではないかと。山根さんがおっしゃっていました。
 『教育は家庭からなんて、できっこない。見て御覧なさい。今は核家族がほとんど。お父さんは遅く帰宅し、こどもとの会話はままならない。家にいるお母さんは狭い空間で生活をしている。そんな中で子供とお母さんの間に何がうまれますか。単語を発すれば、ご飯もお菓子もでてくる。そんな狭い空間ではとてもとても豊かなことばなどでるはずがない』
というのを思い出しました。
 すべての家庭がこうではないともちろん信じているが、なんだかとても考えさせられました。少なくとも、ありがとうございますの一言、あるいはちょっとしたお辞儀ぐらいするということを教えなさい!とわたしは感じました。
 子供の教育は、人ととしてどう生きていくかをおしえていくことのほうが重要だとわたしは感じます・・。