この業界にいると、さまざまな人に出会い、さまざまな考え方に出会う。良い面もあれば、できるならば出会いたくなかったというときもある。それはきっと試練なのかどうなのか、神様が引き合わせてくれたのには意味があるのだろう。とか、そんなことはあまり考えませんが(笑)そんな風に思う瞬間があるとするならば、人間の心の弱さがでた瞬間でしょう。
さて、お題。なんでこんなにせかせかとしているんだろうか最近の世の中は。太極拳なみの、1.5みたいな、ちょっとはずれたテンポではうごけなくなっているのではないかとつくづく感じる。脳みそも動きもすべてがせかせか。そんなに急いで一体本当にどこに行こうとしているのか。IT業界のみならず、技術進歩はすさまじく、まさしくそのすさまじさを作り上げているのは当の私たちではないか。 そろそろ脱出したいとおもっているのだが、世間様はそうはさせてはくれない。ならば、自らそのテンポをくずすように環境に身を時々おいてみるのもいいのではないかと感じる。
最近、茶道や香道に大変興味がわいてきた。年なんだろうか(爆)多分、絵画をじっくり堪能した後の、あの満腹感と開放感。違う世界に身を投じている時間はなんとゆったりとしているのだろう。そう考えていたおり、図書館で鈴木大拙の本に出会った。昨日のことだ。手にとって読み始めてみると・・う〜ん目からウロコとはこういうことですか?いまさら特に天地がひっくりかえるような気持ちではなかったのだが、なんというか・・・・・組み木がぴったりあわさったあの感動というか、そんな感じがした。松岡正剛氏の長い長い書評(爆)の最後の一言がぐっときた。
用事をつくるように、読むことだ
(^_^ まさしく、はい、その通りです。なんとなく手にして読むというよりも、この本を読むために時間をつくるんだという、恋人とデートのお約束をきちんときめているかのごとく鈴木大拙の世界にはいるべく時間をとれと。おっしゃるとおりです松岡さん(笑)惹かれた要因は一つ。禅です。特に禅に興味とかあるわけでもないが、自身の思想が何処に寄っているのかをしるうえではさまざまな書物を読むことも重要と感じました。その鈴木大拙の本の中で、禅を知らずして茶の心、香の心、俳句の心・・・日本文化を理解することはできません。というこの言葉がずっしり。わび・さびはどこからくるか。外国人が禅に関心を抱く意味がすこしずつわかりかけてきました。
さて、そういうことでしばらく浸ります(笑)
注)特に仏教信仰色が濃いわけでもありませんのであしからず。さまざまな宗教からみる人生観を知りたいというのが根本的な今の私の状態です。
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