再読

看護のための生命倫理

看護のための生命倫理

 この本は、何度読んでも、考えさせられる一冊です。看護学生のために著者が現実味のあるテキストにしたかったということで書かれた本ですが、どんな世代でも読めます。
 尊厳死からはじまり、多胎の減数手術のこと、クローン人間のこと・・。ひとごとのように耳にしていることでも、自分の身内もしくは自分にふりかかってきたそのときに自分はどういう考え方で生きることができるか。時々読み返してみると、命の大切さとかという言葉だけではとても話せない一冊です。
 死を知りて、今の生を知る。
この本を読んだときに、がんで亡くした母の闘病生活を思い出してしまいます。あれで正しかったのか、母にとってよかったのか。目の前にいる家族が苦しんでいる姿を見たとき、なにが正しい事なのか、理屈では想像つかない世界がそこにあることが現実なんですよね。
 ちょっと不摂生な毎日に渇をいれるために再読しましたが・・かなり強烈でした。